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『112日間のママ』 清水健アナウンサーの本を読んで

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 清水健さんの著書『112日間のママ』を読みました。発売前から気になっていた本です。読売テレビアナウンサーの清水さんと、番組スタイリストだった奥様との闘病が綴られています。

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  清水健さんの奥様、奈緒さんは結婚後妊娠判明とほぼ同時に乳がんであることがわかり、出産することを選び無事生まれたものの、転移があり病状の回復が見込めず、結婚して1年9か月後の2015年2月11日未明、逝去。享年29歳でした。

 一番感じたことは、奈緒さんの強さ。2人の会話から、芯がしっかりとした古風な日本人女性のような性格で、清水さんについていきます、という感じがします。子供を産んだあとに体調が悪くなっても、泣き言や弱音を吐かずに静かに病気と闘っていた姿は感銘を受けます。奈緒さんは、余命宣告を受けていなかったそうです。それは夫の清水さんが決めたこと。でも、全てわかっていたのではないかと思います(本にも書かれています)。

 清水さんにしても、結婚してすぐ相手が深刻な病にかかってしまう…という想像を絶する闘病生活だったと思います。仕事をしながら、生まれた子供のことと病気の妻。精神的にもかなりキツかっただろうと…。ただ、あまりにも奈緒さんがどっしりと構えていて病気をかかえながらも強くあるので、清水さんがちょっと頼りなく見えてしまいました。そんな時間なかったかもしれませんが、もっとなんでも言い合える関係であったら違ったのかなと…。

 私個人の考えですが、近い人を亡くしたこともあり元々の性格もありますが、告知などは全てしてほしいと思っているし、もし何かの病気になっても人はいつか死ぬものだから、感情的にならず治療を受けていきたいと思っています。あきらめるのではなく前向きに受け入れるということです。今回『112日間のママ』を読んで、この状態に自分がなったら…と置き換えてみましたが難しいです。もし自分のパートナーが病気になったら…。もっと難しいです。ただ、考えるきっかけにはなりました。身内が病気になり本人の反応がない場合、大変な決断をしなくてはならない時があります。そういう時どうするのか…家族でこういう話をしておいてもよいのかもしれません。

 本には写真も数点掲載されています。表紙は最後の旅行で清水さんが撮ったもの。巻末にデートや子供との写真もありました。

 清水さんは名前を伏せて、アメブロの闘病カテゴリやYahoo!ブログでブログを書いていたことがあったと噂されています。本人が公表していない上、現在は削除されており確認できないので未確認情報になってしまいますが…。ブログは妻が妊娠して乳がんになってしまったが無事子供が生まれ、家族3人で生きていくという内容で、出産や手術の時期が清水さんと重なっていて一部では当時からウワサになっていました。

 文章を書くということは、頭の中の整理になったり、誰にも言えない事を書くことでうっぷんを晴らしたりする効果もあると思っています。清水さんは著書の中で、親しい数名にしか病状を明かしていなかったと言っています。でも、自分だけでかかえるのは相当大変なこと。ブログとして匿名でつづることにより少しは気が紛れたのかもしれません。

 

120. 匿名 2015/02/12(木) 20:36:03
清水アナウンサー、もしかしたら匿名で闘病ブログを書いていた方かもしれません。
今はブログ記事は消されてしまいましたが、
さっき見たTwitterのトップ画とそのブログのトップ画が一緒でした。そのブログには妊娠して奥さんの乳癌が発覚したが奥さんは子供の命を一番に優先したと書いてありました。出産後に手術しても治る見込みのある感じだったのに、出産後に転移が見付かり余命宣告を受けてしまった。それでも絶対希望は捨てないって力強い内容でした。奥さんの気持ちを思うと本当に悔しいです。
http://girlschannel.net/topics/295063/

 

お子さんも清水さんも頑張って、というのは酷かもしれません。でも前を向いていってほしいなと思います。

 

内容紹介
「涙で読めない」と書店員さんの声が続々

「夜中の3時だった。僕はもう見ていられなかった。
もうこれは無理だ。奈緒の夫として、奈緒はもうこんなに苦しまなくていい。
そして、息子の父親として、ママのこの姿はもう見せたくない。
もう、十分に頑張った。頑張ったから奈緒は・・・
僕は先生を呼んだ」

番組のスタイリストとしてサポートしてくれていた奈緒さんとの結婚から、
妊娠中の乳がん発覚、その後の出産、闘病、そして最後の日々までが、
悲しみと悔恨を込めて驚くほど克明に記されています。
当たり前の日常が失われていくリアルな記述に「涙で何度も中断した」
「自分も妻にちゃんと向き合おうと思った」といった声が数多く寄せられています。

【編集担当者からのおすすめ情報】
病気と闘っていく夫妻の関係から別れまでが克明に記された本書は、
清水さんから奈緒さんへのラブレターでもあります。
夫を支えようとし続けた奈緒さんのすごさ。
妻の「思い」を守っていこうとする清水さんの切なさ。
誰もが涙し、自分の大事な人との関係を、もう一度考えさせられます。