『絶歌』神戸連続児童殺傷事件:元少年A手記を読んで~出版からの動きまとめ

『絶歌』神戸連続児童殺傷事件:元少年A手記を読んで~出版からの動きまとめ
 
『絶歌』は、神戸連続児童殺傷事件の加害者である元少年A(酒鬼薔薇聖斗)の手記とされて2015年6月10日に太田出版から発売されました。
本の内容・信憑性や取扱いについて物議を醸していますが、個人的にとても気になるので発売前後から現在(2015年8月)までの動きや、気になる情報をまとめてみました。ネタバレ的内容も含みますので、嫌悪感を抱かれる方はスルー推奨します。



 『絶歌』神戸連続児童殺傷事件:元少年A手記とは…あらすじと概要

 
1997年6月28日。
僕は、僕ではなくなった。
 
酒鬼薔薇聖斗を名乗った少年Aが18年の時を経て、自分の過去と対峙し、切り結び著した、生命の手記。
 
「少年A」――それが、僕の代名詞となった。
 
僕はもはや血の通ったひとりの人間ではなく、無機質な「記号」になった。
それは多くの人にとって「少年犯罪」を表す記号であり、自分たちとは別世界に棲む、人間的な感情のカケラもない、
不気味で、おどろおどろしい「モンスター」を表す記号だった。
 
 
出版社:太田出版
 
 
発売日: 2015/06/10
 
1,620円(税込)
 
本は294ページ。2部に分かれており、前半は幼少期から事件を起こすまで、猫の虐待や性癖など、グロめの描写が多く抵抗ある人も多いかと思います。後半は医療少年院を出て社会人としての生活が日記のように書かれています。元少年Aの思考に大きな影響を与えた祖母との写真が冒頭に掲載されています。
 
 
 
 
 
 
『絶歌』神戸連続児童殺傷事件:元少年A手記出版に至る段階からの経緯
 
 
6/10
手記が出るとの第一報が朝日新聞にて掲載(05時00分)
6/10の夕方、とある都内の大型書店に行って書店員に確認したところ、まだ入荷していないとのことだった。
 
 
6/10
遺族の方のコメント全文が出される
 
土師淳君の父、守さんのコメント
加害男性が手記を出すということは、本日の報道で知りました。
 
 彼に大事な子供の命を奪われた遺族としては、以前から、彼がメディアに出すようなことはしてほしくないと伝えていましたが、私たちの思いは完全に無視されてしまいました。なぜ、このようにさらに私たちを苦しめることをしようとするのか、全く理解できません。
 
 先月、送られてきた彼からの手紙を読んで、彼なりに分析した結果をつづってもらえたことで、私たちとしては、これ以上はもういいのではないかと考えていました。
 
 しかし、今回の手記出版は、そのような私たちの思いを踏みにじるものでした。結局、文字だけの謝罪であり、遺族に対して悪いことをしたという気持ちがないことが、今回の件でよく理解できました。
 
 もし、少しでも遺族に対して悪いことをしたという気持ちがあるのなら、今すぐに、出版を中止し、本を回収してほしいと思っています。」
 
 
山下彩花ちゃんの母、京子さんコメント
 
神戸連続児童殺傷事件の加害男性が手記を出版するとのことを、今日の朝、新聞社からの電話で知り驚いています。
 
 何事にも順序というものがあり、本来なら当事者である私たち遺族や被害者が最初に知るべき重要な事柄が、このように間接的な形で知らされたことは非常に残念に思います。
 
 もちろん、私の手元には現時点で手記も手紙も届いてはいません。
 
 情報によると、手記には「精神鑑定でも、医療少年院で受けたカウンセリングでも、ついに誰にも打ち明けることができず、20年もの間心の金庫にしまい込んできた」と自身の精神状況を振り返るところや、罪と向き合う姿がつづられているようです。
 
 「自分の物語を自分の言葉で書いてみたい衝動に駆られた」というのが加害男性自身の出版の動機だとすれば、贖罪(しょくざい)とは少し違う気がします。自分の物語を自分の言葉で書きたかったのなら、日記のような形で記し自分の手元に残せば済む話です。
 
 毎年、彩花の命日に届く加害男性からの手紙を読むたびに、「年に1度のイベントのような手紙ではなく、事件や彩花に関して湧き上がってきた思いを、その都度文字に残して、メモ書きでもいいから書きためたものを送ってほしい」とメディアを通して何度も発信したメッセージが届いていなかったのかと思うと複雑な気持ちになります。何のために手記を出版したのかという彼の本当の動機が知りたいです。」
 
 
 
 
6/13
遺族が正式に抗議文を出す
編集担当の太田出版取締役の落合美砂さんインタビュー
 
6/16
一部書店で発売中止も
 
6/17
太田出版から正式なコメントが出される
幻冬舎に出版を持ちかけていたが断られたという週刊文春のスクープがネットに出る
2012年冬に、元少年A(酒鬼薔薇聖斗)名で封書が届き、翌年に対面したという。Aは、「本を書きたい」と訴え、執筆が始まった。しかし、今年に入って見城氏は出版しないことを決断し、3月に太田出版を紹介。見城氏は「切なさと同時に安堵の気持ちがありました」と振り返った。
 
6/18
週刊文春発売
「元少年Aは幻冬舎に手記出版を持ちかけていた!」
『絶歌』5万部増刷へ
 
6/19
明石市長が販売自粛呼びかけ
女性セブン2015年7月2日号で元判事井垣康弘氏(法廷でAと何度もやりとりをしただけでなく、その後も少年院でAと面会を繰り返し、2004年3月に仮退院するまでAを間近で見つめ続けた人物)が手記の意図を推測
 
6/22
遺族宛てに手紙と本が送られていることが判明
山下彩花ちゃんの母京子さんは、元少年Aからの手紙を弁護士の事務所で読む
 
6/23
山下彩花ちゃんの母京子さんがコメントを出す。
「22日夜、元少年Aからの手紙を弁護士の事務所で読みました。B5用紙にほんの10行ほどが印字されており、まるで本の送付書のようでした。これまで来ていた手紙とは内容も性質も大きく異なるため、受け取る気持ちになどとてもなれませんでした。もちろん手記も受け取っていませんし手紙も持ち帰っていません。
 
 6月10日、手記が書店に並ぶその日に新聞社から出版の事実を知らされたこと、実名ではなく「元少年A」と匿名で出版していること、遺族や関係者のみが知るべき事実が公にされたこと、Aの手記出版を手助けした人たちが居ることなどを知った当初はショックを受け、傷つき、憤りを感じました。
 
 しかし時間の経過とともに冷静になり、「元少年Aや出版社の人たちと同じ土俵に立ちたくない」という結論に達しました。連日、メディアから取材の要請がありましたが、最初にコメントしたあと言葉を発することを控えていたのは、家族で話し合ったうえで先の結論が出ていたからです。
 
 先日、明石市の泉房穂市長が、遺族感情を踏まえ市内2カ所の市立図書館にAの手記を置かない方針を表明されました。また、各地の書店でも販売自粛や不買の動きが広がっているようです。こうした日本社会の良識に心から感謝するとともに、今回の一連の騒動が、一日も早く最も良い形で収束することを願ってやみません。そして、彼らに振り回されることなく、私たちが歩むべき道を歩いていくことを彩花は望んでいると信じています。」
 
神戸市の久元喜造市長は2015年6月23日の定例会見で、神戸連続児童殺傷事件の加害男性(32)が「元少年A」として出版した手記「絶歌」(太田出版)について、市立図書館では購入しないことを明らかにした。
 
6/24
愛媛県教育委員会は24日、県立図書館(松山市堀之内)では図書の選定基準に基づき手記を購入しないと明らかした。
 
 
『絶歌』神戸連続児童殺傷事件:元少年A手記 週刊文春スクープまとめと印税
 
6月18日発売の週刊文春の内容
・被害者遺族への2億円賠償はどうなっているのか?
・少年A「手記」出版 禁断の全真相
・「酒鬼薔薇聖斗から手紙を受け取った私が、3度会い、生活費400万円以上を貸して、太田出版に紹介するまで」見城?徹(幻冬舎社長)
・「絶歌」裏切られた両親と支援者 担当弁護士 「すべてが無になりました」
・同級生 「手記は美化され過ぎ」
・祖母の遺影前での精通から猫惨殺まで私はこう読んだ
柳田邦男、関川夏央、髙山文彦、久田?恵、片田珠美 ほか
・三島由紀夫 ユーミン 松本人志で読み解く「心の闇」
・佐世保女子惨殺、名大生タリウム、柏通り魔…少年Aを神と崇める模倣犯列伝
 
 
幻冬舎・見城社長との関係
・2012年頃Aから手紙が届く
Aはエイベックスの松浦社長と対談した五年前の正月のBS特番で見城社長のことを知った
・手紙はあの筆跡に似ていた、熱烈なラブコールのような熱意ある文章、本人かどうかわからなくてもこれだけの手紙を書ける人に会いたいと思い、会った
・本人確認の為に何かを提出しようとしていたが、確認しなかった。サカキバラでもそうでなくてもよかった。 
 
Aの印象
・非常に真摯で真面目
・感情を何一つ表さず、世間話や無駄口が一つもなかった
・体つきは華奢。身だしなみはきちんとしていた
 
見城社長の言うハードル
一つ目:彼が本当に贖罪意識を持つこと。
二つ目:実名で書くこと。
三つ目:遺族の方に事前に挨拶をすること。
 
これらの条件を満たすにはあと二年はかかると考えていた。最初は匿名で小説を書くか、と持ち掛けAも乗り気だったが、Aはノンフィクションに強いこだわりを持っていたから、結局手記を書くことになった。Aの記憶力には驚かされた。
Aは派遣で働きつつ、打ち合わせのたびに東京に来ていたそうだが、ある時見城社長に「執筆に力を入れたいからお金を貸してほしい」と言われ、結果貸した。
しばらく編集したが、見城社長は幻冬舎で出すのは難しいと決めており太田出版含め3社に話を持ち掛けていた。特に太田出版の社長とは親交があったため譲渡することに。
今年、週刊新潮に「幻冬舎が手記を出す予定でいる」とすっぱ抜かれてAも動揺し、一旦は白紙になったがAの出版欲は強く「太田出版で出したい」と言ってきた。そこで見城社長が太田出版の岡社長に連絡をとり、今回の出版に至る。
Aが見城社長に借りたお金は太田出版に原稿が渡った時点で太田出版が立て替えている。見城社長はAとはその後連絡をとっていない。
 
→該当する週刊新潮の記事(2015年1月29日号)
「酒鬼薔薇聖斗」事件から18年! 「少年A」の手記出版を企図した「幻冬舎」への風当たり|矢来町ぐるり
 
 
『絶歌』神戸連続児童殺傷事件:元少年A手記の印税
 
本は1500円で10万部刷られ、ほぼ完売。
5万部の増刷が決まったとのこと。Aにはいくら入るのか。
 
印税の計算の仕方は、発行部数×定価×印税率。
印税率は概ね初版が8%、二刷以降が10%というのが一般的。
初版8%、二刷以降が10%と仮定すると
 
100,000×1,500×0.8=12,000,000
50,000×1,500×1=7,500,000
 
合計1,950万円の印税。
 
週刊文春にもあった通り、太田出版はAの見城社長への借金を立替ているのでその返済にも充てられるそう。借金400万とすると1,550万円。太田出版は出版を継続するとしており、今後増える可能性が。 
 
オリコン週間BOOKランキング集計してみた。
2015年06月08日~2015年06月14日 67,041部
2015年06月15日~2015年06月21日 24,839部
2015年06月22日~2015年06月28日 30,369部
2015年06月29日~2015年07月05日 22,841部
2015年07月06日~2015年07月12日 11,203部
2015年07月13日~2015年07月19日 8,131部
 
2015年06月08日~2015年07月19日の合計 164,424部
現在はもっと売れていると思います。
 
 
 
『絶歌』神戸連続児童殺傷事件:元少年A手記は本当にあの加害者なのか・誰も確認できていない事実
 
 
 
6月18日の週刊文春で幻冬舎の見城社長と元少年Aの関係などが明かされましたが、見城社長は本を持ち込んできた人物を少年A=酒鬼薔薇聖斗だという本人確認をしなかったようです。
 
編集者インタビューなどを見る限り、太田出版も確認していない。つまり「絶歌」は、少年A=酒鬼薔薇聖斗が書いたものであると断言できないのです。
 
 
 
 
 
「元少年A」っぽい内容と文体でゴーストライター的な別の人物が書いたものという可能性もゼロではありません。
太田出版はノンフィクションだと主張していますが、事件について書かれたという点ではノンフィクションです。たとえゴーストライターでも、内容が内容なだけに賛否両論になったと思いますが。
 
 
『絶歌』神戸連続児童殺傷事件:元少年A手記 全文ネタバレPDFデータ
 
酒鬼薔薇聖斗:元少年Aの手記「絶歌」の全文データがネットにアップされています。
自己責任でお願い致します。
 
415 :グナマーナ正大師:2015/06/21(日) 12:14:23 id:Nv61aJ06 
趣旨の異なるスレに書き込んでしまい申し訳ございません。 
酒鬼薔薇聖斗こと元少年Aの手記全文をアップロードしたのですが、 
当職の技術では匿名で2chに投稿することができませんでした。 
なので、ここにURLを投稿させていただきます。
 
pdf
 
zip
 
個人的に楽しんでいただいても、拡散していただいても構いません。 
可能でしたら、なんJあたりにでも 
絶歌スレ 
をどなたか作成していただけませんでしょうか。 
お手数をおかけして申し訳ございません。
 
その他、ネタかもしれないけど気になる酒鬼薔薇聖斗の記事
 
ブラックザタブー
女性セブン
探偵ファイル
 
おわりに
加害者の元少年Aは自分と同い年です。
なぜか気になって事件の事を調べてしまいます。今回の本に関しては本人であるという証拠がないので今ひとつ「?」が浮かんだままですが…。
 


 

絶歌



絶歌

 

 

 
 
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