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【集英社・少女まんがアーカイブ】紡木たく / みんなで卒業をうたおう・机をステージに 当時の担当編集者インタビュー

みんなで卒業をうたおう (マーガレットコミックスDIGITAL)

みんなで卒業をうたおう・机をステージに に関する当時の担当編集者インタビューです。

 

紡木たく『THE BEST(1)』 

紡木たくTHE BEST読みきり作品集 1-2 全巻

紡木たくTHE BEST読みきり作品集 1-2 全巻

 

繊細な筆致で描いた読み切り6編を収録。カッコよくて、学校でも人気者の先輩・石川なっちゃん。彼に憧れる高1の少女をやさしいタッチで描いた名作『みんなで卒業をうたおう』は必読。ほか、デビュー作の『待ち人』や『17の午後』など。

 

紡木たくprofile

1964年8月2日、神奈川県生まれ。1982年、17歳のとき、『待ち人』で別冊マーガレットよりデビュー。繊細なタッチで、少年少女の複雑な内面をリアルに描き、少女まんがに新しい世界を切り拓いた。『あの夏が海にいる』『やさしい手を、もってる』など人気作多数。

 

1985年はこんな時代でした!!
バブル全盛期の一方、日航ジャンボ機墜落、豊田商事事件、ロス疑惑など、不穏な事件が多発。いじめも深刻化。
●ヒット商品 ハーゲンダッツ、一太郎(ワープロ)
●ヒット曲 あの娘とスキャンダル(チャッカーズ)
●流行語 キャバクラ、ひょうきん族(フジテレビ)

 

バンドをやってて、ちょっと不良っぽくて……。そんな男の子に胸をときめかしていたあの頃。学校というステージで輝く彼らこそが、私たちの永遠のヒーローだった!

 

みんなで卒業をうたおう (マーガレットコミックスDIGITAL)

みんなで卒業をうたおう (マーガレットコミックスDIGITAL)

 

 『みんなで卒業をうたおう』より。バンドで文化祭を盛り上げる先輩・石川なっちゃんに恋をした高校1年生の少女。なっちゃんは、当時人気絶頂だった「チェッカーズのフミヤに似ている!」とファンの間では評判だった。

 

読者から初めて大反響があった『みんなで卒業をうたおう』。
 1982年『待ち人』という作品でデビューした紡木さん。小さな出会いを描きながらも、新鮮なインパクトを持った作品で、当時『別冊マーガレット』編集部でも期待の新人だったそう。そんな作者の出世作となったのが『みんなで卒業をうたおう』だった。

 

 学校のヒーロー的存在の先輩を好きになった高校1年生の少女。結局、恋は実らないまま先輩は卒業してしまうが、恋を通して、彼女の中には友達や学校を愛しく思う気持ちが広がっていく。過ぎて去って行く時間のせつなさ、人を愛するやさしさにあふれた作品で、若い読者の心を一気につかんだ。

 

「読者からものすごい反響があったんです。読み切りの55Pの作品だったにも関わらず、ファンレターが段ボールで2箱くらい届いたんですね。これは当時としては異例のことでした」と当時の担当編集者・加藤潤氏。

 

「ラストについて紡木さんと何回か話し合った覚えがあります。僕が『結末はハッピーエンドにした方がいい』と提案したのに対して、彼女は『いや、そうしない』と言う。3回くらい同じやり取りをしたけれど、紡木さんの気持ちは変わらないようだったので、『まあ、そこまで言うなら』と僕の方が折れたんですね。

 そうしたらダンボール2箱でしょう? 僕があやうくミスリードするところだったけれど、彼女のやりたいように描いてもらってよかった(笑)」

 

 

机をステージに (マーガレットコミックスDIGITAL)

机をステージに (マーガレットコミックスDIGITAL)

 

 『机をステージに』より。バンド全盛期だった80年代半ば。バンドをやっているだけで、男の子はカッコよく見えた。主人公・真紀の暖かいキャラに親近感を持った人も多いはず。とくに美人でもないけど、モテモテでうらやましい!?

 

初めての連載『机をステージに』で紡木たくらしさが開花。
 そして『みんなで卒業をうたおう』の大反響を経て、初めての連載となったのが『机をステージに』。

 

 友達と“マーガレット”というバンドを組み、派手な行動で教師たちに目をつけられている高屋(たかや)とカンサイ。同級生の真紀(まき)は、ぶっきらぼうだがキレイな曲を作る高屋に思いを寄せるようになる。やがてバンド活動にも参加するようになる真紀だが、カンサイが自主退学してしまったことから、マーガレットの歯車が狂い始める。

 

 真紀と高屋とカンサイ、3人の恋の行方も気になるところだが、バンド活動、文化祭、男同士の友情など、学校という退屈な日常の中で、二度と戻らない“今”に情熱をかける少年少女たちの姿がまぶしくて、今読んでも、学生時代の様々な出来事が鮮やかに思い出されてくるよう。

 

 理不尽な大人との対立という点でも、『ホットロード』への助走となっている。じつは「ページ数がたくさんもらえるようになったことは、紡木さんにとっては大きかったと思います」と加藤さんは言う。

 

「前回もお話しましたが、微妙な感情の揺れを描くには、内面の気持ちを現す間やセリフが必要になってくる。それでどうしてもコマが多くなってページ数が足りなくなってしまうんです。だから読み切りのときはコマ割りに相当苦労していたと思います。

 それが連載になったことで、描きたいことが全部描けるようになった。実力を十分にふるえるようになって、紡木たくらしさを確立していったといえるでしょう」

少女まんがアーカイブ/s-woman.net/集英社 

 

あああああ

この空気感すごい好きです 

紡木たく PICTURE BOOK

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