東村アキコさんの漫画『雪花の虎』(ゆきばなのとら)2巻を読みました。面白すぎる。感想と、上杉謙信女性説を解説しているサイトをまとめた!
東村アキコ『雪花の虎』2巻の感想!歴史がわからなくても面白い!
『雪花の虎』は、”上杉謙信女性説”にスポットを当てた、東村アキコさん初の歴史モノ漫画です。現在まで残る書物などから、”上杉謙信は女性だったのではないか”という仮説を元に物語は進んでいきます。東村さんの漫画は人物像がとてもはっきりしているのですが、今回の女・上杉謙信もとても魅力的に描かれています。女性が描くからこその繊細な描写、闘いのシーンはダイナミックに表現されており、もちろんいつものギャグっぽいシーンもあって飽きさせません。
また、NHK「浦沢直樹の漫勉」に東村アキコさんが出演していた時に仰っていたのですが、人物の着るもの、質感にとても気を使っているそう。それを見てから着物の柄もよく見るようになりました。
私は歴史について全く詳しくなく、上杉謙信も名前しか知らない程度です。東村アキコさんも同じような感じだったらしく、漫画では冒頭に「アキコのティータイム」としてわかりやすい注意書きがしてあり、初心者でも問題なく読み進められます。歴史に詳しい人にしたらいらないのかもしれませんが、これがあることにより読者層が広がり、またヒットに結びつくのではないかと!アニメ化や実写ドラマ化、宝塚でやったりするかも(東村さんも宝塚で演じられることをひそかに願っているらしい)
東村アキコ『雪花の虎』に描かれている”上杉謙信女性説”について
東村さんもネットで見つけて読み、ハマり、惹かれてこの物語を描くことになったそうです。自分も漫画を読んで気になり、色々と読んでみました。本当に細かく様々な側面から女性かもしれない理由が見つかりますが、それを断言する確実なものもないためあくまでも1つの説として語り継がれているようです。調べてまとめようかと思ったのですが、元々歴史に詳しくないのでざっくりと箇条書きにしてみます。
・毎月10日前後に原因不明の腹痛を発し、合戦中にも部屋に篭もることがあったそう⇒月経ではないのか
・死因が”大虫”と松平中明著の『当代記』に書かれている。大虫とは更年期障害による婦人病の一種とされている。
・赤いパッチワークや柄の入った衣類を身に着けていた。女性ものとしか思えない。
画像:http://ameblo.jp/kimonoyanatsume/theme-10084071056.html
・筆跡や表現が柔らかく繊細で、女性的。女性的な扱いを受けている書状もある。
・江戸時代以降の肖像画は太ったひげ面だが、存命中に描かれた肖像画はひげもなくふっくらとした女性(に見える)として残っている。
よく見かける肖像画
存命中に描かれたもの
東村さんの漫画
・スペインの人物が日本に調査報告書を送ったが、その中で伯母と記載がある。
・他国主と会う時に、本人がいなくても母や嫁と会い、しかも歓迎されていた。⇒女性だったからそのようなことができた?
・大金持ちで若く、優秀であったのに女性から迫られている記録がない。女性から興味をもたれない⇒女性だったから?
・民衆の間では「女だてらに、男もおよばぬ大力無双」と歌われていた。
・大柄であったと記録があるが、身長は156センチほど。「女性にしては大柄」という意味では?
参考にしたサイトはこちら。
上杉謙信「なぜワシに女説が流れとるんじゃ?」 【その日、歴史が動いた】 | BUSHOO!JAPAN(武将ジャパン)
このサイトに書かれている文章が漫画の文章と似ていますw
http://www.geocities.jp/aydahn42df5/kenshin.html
大河ドラマで謙信を演じたGACKTが、髪を長く伸ばして撮影をしたのは、女性説があることを知ってあえてそうしたそうです。
毎年、新潟のお祭りに出席していましたが今年2016年は出演しないそう。しかし要請があれば今後も意欲的に協力するとしています。
初めての歴史モノということで、インタビューも公開されています。