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漫画・本

【集英社・少女まんがアーカイブ】吉住渉 / ママレード・ボーイ 作者インタビュー&裏話

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アニメ「ママレード・ボーイ」アニバーサリーDVD-BOX

吉住渉 / ママレード・ボーイ 作者インタビュー&裏話です。

 

『ママレード・ボーイ』 

ママレード・ボーイ 全5巻セット (集英社文庫―コミック版)

ママレード・ボーイ 全5巻セット (集英社文庫―コミック版)

 

 集英社文庫<コミック版>全5巻

二組の夫婦が離婚→パートナーをチェンジして再婚!? その巻き添えをくうかたちで、二組の夫婦と血のつながらない兄妹となった遊の6人で共同生活をすることになった光希。そして遊と光希は惹かれあうようになるのだが……ただひとつ、光希が気になっているのが母親の「遊くんとはつきあっちゃダメよ」という言葉。そして、その言葉の意味がわかるときがある日突然やってくる……。

 

吉住渉profile

6月18日生まれ。東京都出身。一橋大学経済学部在学中である84年に『りぼんオリジナル』初夏の号にて『ラディカル・ロマンス』でデビュー。88年に初めての短期連載『四重奏ゲーム』が『りぼん』に掲載される。その次の連載となる『ハンサムな彼女』が大ヒット。その後も『ママレード・ボーイ』という歴史に残るヒット作をはじめ、『ミントな僕ら』『ウルトラマニアック』等、数々の名作を世に送り出している。現在は『コーラス』で活躍中。

 

1992年はこんな時代でした!!
●事件、出来事……故・伊丹十三が暴力団員に襲われ重症。バルセロナ五輪で岩崎恭子が金メダル。毛利衛が日本人初の宇宙飛行へ
●世相、話題……尾崎豊が死去。大竹しのぶと明石屋さんまが離婚。風船おじさん
●ヒット曲……『君がいるだけで』(米米CLUB)『部屋とYシャツと私』(平松愛理)『もう恋なんてしない』(槇原敬之)
●ヒット商品……グッドアップブラ。Gショック
●流行語……冬彦さん。今まで生きてきたなかで一番幸せです

 

吉住さんの代表作といえばこの作品!! アニメ化されて話題になり、そのアニメを見た人がまた原作を読む、という相乗効果で大大大ヒットを記録☆ 今もなお、女性誌などで“好きなまんが特集”が企画されれば、そのアンケートの上位にランクインする根強い人気作品です!!

 

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とんでもない両親’Sの提案で、妙な共同生活を送ることになってしまった光希。最初はそんな環境に戸惑い反抗するものの、次第に遊に惹かれ「彼と離れたくない」という思いから、新しい暮らしを受け入れるようになっていく。

 

ひとつ屋根の下に好きな人がいる。
ドキドキの環境が読者の妄想をかきたてた!!

ある日突然、主人公・光希(みき)は両親から「離婚する」と告げられる。しかも「ハワイ旅行で知り合った夫婦と意気投合して、お互いパートナーを交換して再婚する」という驚きの宣言まで!! しかも、相手の夫婦にはひとつ年上の遊(ゆう)というイケメンの息子が。同じひとつ屋根の下で暮らすことになった二組の家族。ただでさえ複雑な環境なのに、光希と遊は次第に惹かれあうように……しかし、そこにはある大きな障害が待ち受けていた!!

 

まんが史上に残る大ヒット作となった『ママレード・ボーイ』。この作品の大きな魅力となったのが“離婚した二組の夫婦がパートナーを変えて再婚。そして、互いの子供が恋に落ちる”という斬新な設定だろう!!

 

「この作品は“離婚したけれどもまだ仲良しでいる家族”という話を描きたいという想いからふくらんでいったストーリーなんですよ。最初は、光希なり遊なりに弟や妹がいたらいいなとか、片方に全員引き取られるのもいいなとか、もっと凝った人間関係を考えていたんですけど。ちょっと複雑すぎて読むほうは疲れるかなと(笑)。最終的にはシンプルな関係に戻してみました。といっても、充分に複雑なんですけどね(笑)」

 

その設定だけでもワクワクさせられたが、それだけでなく“もしかしたら、光希と遊は血のつながった兄弟かもしれない”という展開も!! 想定外なストーリー進行に読者はドキドキさせられっぱなしだった。

 

「やっぱり、パートナーを交換して結婚するっていうのは難しいものがあるので。その無理を減らすためにも実は4人は昔からの知り合いだったということにしようと。そこからそのときにできた子供であるふたりは実は……という展開もアリだなと」

 

女子的にドキドキポイントがかなり高かったのが“好きな人とひとつ屋根の下で暮らす”というシチュエーション。両親’Sには内緒の恋のため、クローゼットの中で光希と遊がこっそりキスをする、なんてシーンに萌えた人も多いはず。

 

「みんなこういう設定に萌えるんだなって実感したのは読者からのお手紙ですね。当時はよく“うちも光希と全く同じ状況なんです!”ってお手紙を何通ももらったんですよ。読み進めると、それが可愛らしくも真っ赤な嘘であることがわかるんですけど(笑)。でもそこから、みんなの“手紙のなかだけでも光希気分を味わいたい”って願望が伝わってきて。“私の作品がちゃんとみんなをドキドキさせることができているんだな”って、そんな手紙を読むたびに嬉しくなったのを覚えてますね」

 

普通に生活していても
常に頭の片隅でまんがのことを考えている

今までになかった面白すぎる展開。吉住さんはどのようにしてそんなストーリーを生み出しているのだろうか!?

「一番最初にストーリーの設定を考えて、人物配置を考えて、この人達だったらこの後どのように動いて行くんだろうって、まんがの世界をふくらませていくんですけど。どうやら、私は最初のその設定に凝るのが好きみたいなんですよ」

 

確かに、吉住さんの作品は今作を初め『ミントな僕ら』のように男女の双子の男の子が女装して学校に編入してきたり……斬新な設定のものが多い!! その設定は何かにインスピレーションを受けることもあれば、突然ポッと浮かぶこともあるんだとか。

 

「こうやって毎日普通に生活していても、どこか頭の片隅で常にまんがのことを考えているんですよね。なので、突然、頭にいい案が浮かぶことも。そのときはすぐにメモするんですよ。設定はもちろん、かわいい言葉を見つけたら“タイトルに使えるかも”と思ってメモるし。“こんなキャラクターがいたら面白いかも”と思ったらまたメモる(笑)。そこにはどんなものが書かれているのか? とても皆さんにお見せできるような内容じゃないので。それは秘密です(笑)」

 

『ママレード・ボーイ』という印象的なタイトルもそんなメモから生まれたものなのだろうか。

「このタイトルはですね……実は、当初この作品は男の子が主人公になる予定だったんですよ。つまり光希が女の子でなく男の子になる予定だったわけです。そこで“ちょっとあまちゃんな男の子”というイメージで『ママレード・ボーイ』にしたんです。しかし、そのあとで、主人公を女の子にすることになって。でも、そのときには私の中でタイトルイメージがすでに固まってしまっていたので。後付けで、遊をあらわす言葉として“甘くて苦い男の子”という意味に無理やり変更したんです(笑)。」

(取材・文/石井美輪)

その2

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自分の作品がTVアニメ化されるのは吉住さんにとって初めての経験☆ そこで感じた思いとは? 大ヒット作なだけに連載中にプレッシャーを感じることはなかったのか? 当時の話を伺った!!

 

当時、アニメを見ていた子供が今は立派な大人に!!

仕事現場で「見てました」ってよく声をかけられるんです。
原作はもちろん、TVアニメとしても大ヒットを記録した『ママレード・ボーイ』。当時はアニメといえば魔法ものやアクションものが中心。実は“派手な展開がない恋愛まんが”がアニメ化されるのはもちろん、ヒットすること自体、異例中の異例の出来事だったのだ!!

 

「“自分が作ったものをもとに他の人が作ったもの”を見るのはとても興味深かったですね。まんがでは、複雑な環境に戸惑う光希(みき)をコメディタッチで描くことが多かったんだけど、アニメではやたらシリアスに描かれていたり(笑)。また、アニメではとにかくキスシーンが多かったり(笑)。原作とは異なる部分も多々あったけど、私自身はスゴク楽しみながら見ていました」

 

アニメをきっかけに「原作を手に取ってくれる人が多かったのも嬉しかった」と吉住さん。

 

「すごく幅広い層の方からお手紙をいただくようにもなったんです。なかでも“子供と一緒にアニメを見て、大ファンになりました”なんて主婦の方が多かったですね。“学生時代を思い出して胸がキュンとしました”とか“遊(ゆう)くんがカッコよくて大好きです”なんてお手紙をくださったり。若い子よりも主婦の皆さんのほうが純粋だったりして(笑)」

 

アニメがきっかけで吉住先生の作品のファンになり、今も定期的にファンレターを送ってくるファンの方もいるんだとか!!

 

「お手紙をもらうたびに、当時は幼稚園だったお子さんが小学生になり、小学生だったお子さんが中学生になり、そして今では大学生になっていたりするから驚きますよね(笑)。親戚でもないのに、まるでその家族の成長を見守っているような気持ちになる……そんな、なかなかないつながりを与えるきっかけをくれたという意味でも、アニメには感謝してます」

 

連載開始から16年。

「当時は、例えばアニメを制作していただくスタッフであったり、仕事で会う方のほとんどが私のことを知らなかったんだけど、最近、新しく知り合う20?30代の方の中に、私のことを知ってくれている人が多いのが嬉しい」と吉住さんはいう。

 

「その方々がいうのが“『ママレード・ボーイ』のアニメを見てました”という一言なんですよ。その言葉をきくたびに“アニメの力はすごいな”って痛感する。本当、ありがたいことですよね」

 

自分が楽しんで描くことが
一番大事なことだと思っています

多くの人が自分の作品を読んでいる。そう思うと「その期待に応えなくては」というプレッシャーがかかりそうなもの。連載中、そんな想いに悩まされることはなかったんですか?とたずねると「それは、なかったですね」という回答が。

 

「毎月、とにかく描き上げることでいっぱいいっぱいだったので。そんなことを考える余裕がなかったっていうのが正直な気持ちですね(笑)」

 

また「読者のみなさんに楽しんで読んでもらうのはとても大事なことだけれど、今も昔もわりと私はそこらへんは自分勝手で(笑)。自分が楽しんで描くことを一番大事にしているんですよ」と吉住先生は笑う。

 

「例えば、締め切りが辛いとか、イメージ通りに描けないとか……まんが制作も楽しいことばかりではないので(笑)。だからこそ“楽しむためにはどうしたらいいか”ということを優先的に考えるんですよ。例えば、自分が描いていて楽しい気持ちになれるようなキャラクターを出すようにしたりね。描いている自分が楽しくなくちゃいい作品にならないとも思いますし。また、わりと私自身、好みが平凡なほうだと思うんですよね。大多数の女の子と“面白い”と思う感覚が似通っていると思うので。“読者に受けるのはどうしたらいいか”頭を抱えずとも、自分がいいと思うものを描けば読者のみんなもいいと思ってくれるというか。昔はそんな平凡な自分がつまらないと思っていたんだけど(笑)、今はそれをプラスにとらえるようになりました」

 

実は「シリアスなシーンよりもおバカなシーンを描くのが好き」という吉住さん。

今作のなかでも、描いていて楽しかったのは「光希をめぐって遊と銀太(ぎんた)がテニスの試合をする」コメディタッチなシーンだとか。

 

「シリアスなシーンもコメディタッチなシーンも、ネームを考えているときはともに気持ちが盛り上がるんですけど、シリアスなシーンはいざ描きだすと……不思議と暗い気持ちになってしまうんですよねぇ(笑)。逆に、バカバカしいことを描いているときはテンションがあがって楽しめるんですよ(笑)」

 

普段から「自分の作品はどれも子供のように大事。なかなか比べることはできない」とおっしゃっている吉住さん。しかし、この作品に関しては特別な思いがあるという。

 

「『ママレード・ボーイ』はイラスト集や完全版はじめ、アニメに付随してCDや玩具まで出してもらったっていうのも大きいですし。そして何より、この作品をきっかけに幅広い層のたくさんの人が私の作品を読んでくれるようになったのが嬉しかった。そういう意味では、私のなかで一番特別な作品であると思うんです」

 

(取材・文/石井美輪)

http://archive.today/j72jf

http://archive.today/He2FY

 

りぼん本誌で読み、コミックスを買い、日曜アニメを見て、グッズを買ってCDを買って、カラオケで主題歌を歌う…というぐらいハマってました。

今読むとオトナっぽいシリアスな展開なのに、りぼんにハマったのが不思議な感じもするな~

主題歌はオハコ


橘子醬男孩 OP – 笑顔に会いたい – YouTube

 

ママレード・ボーイ 全5巻セット (集英社文庫―コミック版)

ママレード・ボーイ 全5巻セット (集英社文庫―コミック版)